私は30代半ば、中堅IT企業でシステムエンジニアとして働いていました。入社以来、残業は当たり前、休日出勤も多く、身体的にも精神的にも限界を感じていました。あるプロジェクトでは徹夜が続き、気づけば意識が朦朧とする日も。このままでは体を壊す、と強く危機感を抱き始めた頃、ふとSNSで「退職代行」という言葉を目にしました。 正直なところ、最初は「そんなサービス、本当に使えるのか?」と半信半疑でした。自分の口から「辞めます」と伝えるのが筋だろう、という固定観念もありました。しかし、上司の顔が目に浮かび、あの威圧的な ...